Appleが2012年10月に発表した第4世代のiPadやiPad miniは11月より順次発売される。
従来、iPadは3月頃に発売していたが、前世代を発売し約7ヶ月での新モデル投入となる。これはいったい何を意味するのだろうか?
第4世代のiPadはCPUを強化し、9月に発表したiPhone 5と同じLightningコネクタを採用している。性能が上がるなどしているが、製品自体が大きくアップデートされたわけではない。
iPad miniに関しては性能はそれほど高くなく、なぜこのタイミングで投入されたのかも不明だが、Android系の追い上げはかなり影響しているだろう。
一般的に、世界的に物が売れるのが年末だ。アメリカでは11月下旬から12月までが大消費シーズンでここに合わせて新製品を投入できれば売り上げにも貢献できる。
特に他社の他の製品がこの時期に合わせて新製品を投入するなどしているなかで、機能などはともかく発売開始から時間が経過した物よりも新製品の方が消費者にとっては魅力的にみえるだろう。
年末に合わせて新製品を投入すれば、勢いそのままに年末から年始にかけての販売にも効果は高くなるだろう。
今後、iPadやiPhoneの新モデルはサイズやデザインは変わっていくだろうが、基本性能を上げたモデルなどを1年に1度程度のタイミングで投入するだろう。iPadはCPUなどを自社開発しているため、インテルなどのロードマップに左右されることなく製品の投入時期を調整できる。
しかし、CPUを製造するには各ファンドリーの技術が必要になり、2年程度で微細化などの技術が向上する製造プロセスについては各社の技術力にかかっており、これをAppleが調整することはできない。今回はそのタイミングが整った物でもあったようだ。
以上のことを踏まえると、従来から販売時期を変更してでも、年末シーズンに合わせて新製品を投入できるように販売戦略を今シーズンより変更したと考えるのが妥当だろうか。
ということは、iPadの次のモデルは2013年10月頃発表になるのだろうか。
答えは1年後の2012年11月頃明らかになる。