Intel Mac 2025年も生き残る ただし基本機能のみ

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macOS Sequoia

Appleは2024年6月10日、同社の開発者向けイベントWWDC24の開幕に合わせたキーノートを公開し、今後のOSの新機能などを公開した。
そのなかで次期macOS Sequoia(Version 15)なども公開されたが、Intel Macへの対応も続くことがわかった。
ただし、新機能のApple Intelligenceの対応はApple Siliconのみとなる。

Intel Macのサポートが何年続くかが注目されているが、2018年のMacBook Proなどが次期macOS Sequoiaに対応するので、OSとしては2025年時点で7年間は対応する形になるようだ。ただし、MacBook Airは2020年モデルからの対応になり、MacBook Airの対応は2019年モデルが2024年のSonomaで実質終了する形になる。(セキュリティアップデートはその後2年程度は続くだろうから2026年程度までが安全に使える期限となる)

しかし、新機能のApple Intelligenceの対応は、Apple Siliconのみとなり、実質的な新機能はIntel Macでは利用出来ない形になる。
Windowsの同様の機能Copilot+ PCは2024年6月以降に発売される一部端末でのみ動作、クラウドで動作するCopilotはWindows 10でも動作する。

Apple Intelligenceは2024年秋の段階ではアメリカ英語でのみ提供されるベータ版なので、対応を急ぐ必要も無く、Apple Siliconの自体のNPU性能も今後登場する物は飛躍的に機能向上することが予想されるので、2025年時点で対応しているIntel Macユーザーは2025年頃登場の新モデルを買えば、Apple Intelligence含めた各種機能を快適に使えるため、その段階で入れ替えを選択する方法もある。
もちろん、既にApple Siliconに入れ替えている方は、Apple Intelligence含めたフル機能をいつでも使える状態になっている。

macOS Sequoia(2024年リリース)の対応モデル

iMac 2019 and later
iMac Pro 2017 and later
Mac Studio 2022
MacBook Air 2020 and later
Mac mini 2018 and later
MacBook Pro 2018 and later
Mac Pro 2019 and later

macOS Sonoma(2023年リリース)の対応モデル

iMac 2019 and later
iMac Pro 2017 and later
Mac Studio 2022
MacBook Air 2018 and later
Mac mini 2018 and later
MacBook Pro 2018 and later
Mac Pro 2019 and later

macOS Ventura(2022年リリース)の対応モデル

iMac 2017 and later
iMac Pro 2017
Mac Studio 2022
MacBook Air 2018 and later
Mac mini 2018 and later
MacBook Pro 2017 and later
Mac Pro 2019 and later
MacBook 2017

SonomaからSequoiaではMacBook Airのみ2世代分対応が変化し、Intel Mac最終モデルのサポートとなる可能性がある。
MacBook Proは2018年以降も、2019、2020年モデルまであるが、Sequoia移行も何世代続くか注目したい。

Apple SiliconのNPU性能

MicrosoftのCopilot+ PCの動作要件であるNPU性能は40TOPS以上となっている。TOPSとはAIの推論で使う演算を1秒間に何兆回出来るかという意味で40TOPSは1秒間に40兆回出来るという意味になる。おおむね40TOPS以上がオンデバイスでAI機能を使う性能の目安としてみると、それを下回っていると十分な性能が出せない可能性があり、クラウドを併用する形になる。
AMD Ryzen 8040 Series、Intel Core Ultra(Series 1)などのNPU性能自体は10TOPS程度だったが。2024年のSnapdragon X EliteのNPUは45TOPS、AMD Ryzen AI 300シリーズのNPUは50TOPS、Intel Lunar Lake(コード名)は48TOPSなどとなる。

Appleも2023年頃の製品からNeural Engineの性能を急激に高めようとしており、業界で言うNPU性能は今後の製品で急速に高まる可能性がある。

A17 Pro 35TOPS
Apple Silicon M1 11TOPS
Apple Silicon M2 15.8TOPS
Apple Silicon M3 18TOPS
Apple Silicon M4 38TOPS

なおNVIDIAのGPU内にあるNPUと同等の機能Tensor Coresは数百TOPSとなっている。