ソニーが2006年9月29日に発表したバッテリの自主交換プログラムの中では、相変わらず充電回路の問題も指摘している。そもそも該当時期に製造されたバッテリセル自体に問題があることは認めており、充電回路に問題があったとしても発火などが予想される不都合品は、全品回収が基本だろう。
このあたりの企業姿勢自体も問題であるが、いったいどれくらいの製品が該当するのだろうか計算してみた。
パソコンの販売数はガートナーの資料から持ってきたが、それ以外は筆者予想。
パソコンの販売数は年間2億台以上。
その中でノートパソコンが40%だとすると、ノートパソコンの1年間の世界販売数は8,000万台。
ソニーの該当セルの使用量が全世界の20%とすると1,600万台。その1年半分だと2,400万台。
DELLの世界シェアは20%弱。
DELLの今回の回収数は410万個のため、ソニーのバッテリシェアが間違っていなければ、この数字が大きく狂っていることはないだろう。
1個あたり5,000円の費用がかかるとして2,400万個のバッテリ交換にかかる費用は1,200億円。
この大半をソニーが負担するとなると、PS3など赤字要因の多いこの時期だけに、今後の展開が気になるところだ。