2008年末頃に登場した一部のネットブックは、アスペクト比16:9の10.1型ワイド液晶を搭載していた。
この液晶の解像度は1024×576で、2008年前半の製品に採用されていた8.9型のワイド液晶に比べると、サイズ自体は大きくなったが、10:6のアスペクト比の1024×600と比べ、縦方向の解像度が24減ったのが欠点とされていた。
これは横方向の解像度を維持して、16:10から16:9にアスペクト比を変更したので当然のことだが、2009年に発表された製品は16:9のアスペクト比でありながら1024×600の解像度に戻っている。
これはどういうことなのか。
とりあえず、LG Displayの製品スペックで見てみよう。
LP101WS1 | LP101WSA | |
Aspect Ratio | 16:9 | 16:9 |
Resolution | 1024 x 576 | 1024 x 600 |
Active Area [mm] | 222.72 x 125.28 | 222.72 x 125.28 |
Pixel Pitch [mm] | 0.2175(117) | 0.2175(121) |
このように、アスペクト比・アクティブエリアは同じなのに、LP101WSAの縦方向の解像度は600になっている。
Webサイトにあるデータではピクセルピッチは同じだが、その後に書かれている数字は違っている。これは1インチあたりのピクセル数で、LP101WSAに記載されている121という数字は、縦方向のピクセル数となる。
つまり、16:9のアスペクト比で1024×600の解像度WSVGA液晶は各ピクセルが正方形ではないということだ。
1:1ではなく、横が1で縦が0.96となる。
ピクセルが正方形なら、図形などを描写するとき、正確な円や正方形が書けるが、正方形でなければそれができない。実際には目視で書くのはほぼ不可能で、ソフトウェアが自動的に補正することが多く、ほとんど影響はない。
しかし、該当製品を使用している方は、写真にしろ、図形にしろ、画面に表示される全てが、縦方向に若干ゆがんで見えるということを頭に入れておく必要がある。
そもそもネットブックは、ネットを使うだけなので、細かいことは気にしない方が多そうなので、こんな事は気にしないのかもしれないが・・・