Apple MacBookの選び方 2023年春

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Apple MacBook Pro M2

AppleのMacBookシリーズは、より高機能が必要な方向けのMacBook Pro、機能はそこそこで良いが、より軽く薄い物を求める方向けのMacBook Airがあります。
MacBook Airの性能は低いわけでは無く、比べる対象にもよりますが、一般的なWindowsパソコンのCore i5以上の性能があります。他のプレミアムノートパソコンやクリエイター向け製品と同等かそれ以上の性能があります。

各用途別におすすめの構成例を紹介します。

よくわからないがMacBookが欲しい場合

特にこだわりは無いが、普通にパソコンを使いたい場合で、Macを選ぶ場合、MacBook Airが選択肢となります。
一般に言う普通に使うというのは範囲が広く、Webブラウズ、各種文章作成、写真編集、動画編集、各種デザイン、データ分析、プログラミングなど、場合によってはかなりの性能が必要になる用途があります。

どの用途でもMacBook Airで不足する事は無いですが、重要なのはメモリとストレージ容量です。
MacBook Airのメモリは8GBから、ストレージは256GBからですが、Webブラウズ、文章作成程度で不足することは通常ありません。

メモリ量の選び方

メモリはパソコンがすぐに使うデータを保存しておく場所で、この容量は一定以上ある事が推奨されます。
Macに限らず、2023年現在のモダンなOSで最低限必要なメモリ量は8GBです。しかし、メモリ8GBでは余裕がほとんど無いので、それ以上のメモリ量が推奨されます。2023年現在の最低メモリ量は16GBとなります。
M2チップのMacBook Airは24GBも選べますが、より高度な用途で使うとか、予算に余裕があればおすすめしますが、全員に推奨する容量では無いです。

ストレージ量の選び方

ストレージは各種データをパソコン内に保存する場所で、OS自体、各種文章、写真や動画なども保存します。
最近はクラウドもあるのでストレージ量は少なくても良いと考えている方がいますが、超高速なクラウドに接続していても、例えば1GBのデータを転送するには数十秒かかり、パソコンを利用する際にクラウド側からデータの転送をしていたら時間がかかるだけで、ある程度のストレージ量は必要です。

データはほとんど使わない用途の場合は256GBでも問題ないですが、一般的な用途では256GBでは足らないです。
文章作成、簡単な写真管理などを行うなら、最低でも512GBの容量は必要です。動画や様々なデータを扱う場合はより大容量も必要ですが、予算等の問題もあるのである程度の所での妥協が必要です。そういった面から、2023年現在の必要なストレージ量は512GBからが基準です。

動画編集など、大容量データを扱う場合は1TBや2TBが必要になることもありますが、予算などに合わせて選んでください。

M1とM2どれを選ぶべきか

M1は2020年、M2は2021年に登場しました。このM1やM2はわかりやすく言えばCPUです。実際にはCPUやその他の機能も統合されたシステムオンチップ(System on Chip)を略したSoCです。このSoCは従来は複数部品で構成されていた機能が一つにまとまった物です。
2023年に選ぶならより新しいM2にすべきでしょう。
また、M1は古い世代のMacBook Airでしか選べないので、どうしても予算に限りがある場合を除いて、より新しい世代の製品を選んだ方が無難です。

M2の場合にどれにするかは問題ですが、M2チップで選択出来るSoCは8コアCPU、16コアNeural Engineで、違うのはGPU数で8コアGPUか10コアGPUです。
どちらのGPUを選択しても問題ないです。高画質の動画編集、3Dデータの利用などで活用するなら10コアGPUをおすすめしますが、一般的な利用の場合に8コアGPUで十分でしょう。

よくわからない場合のMacBook Airの構成例

M2チップ8コアGPU搭載のMacBook Airのメモリ16GB、ストレージ512GBで220,800円(税込)からになります。
データをほとんど使わない用途でストレージを256GBにした場合は、192,800円(税込)からになり、ある程度データを使う場合で1TBにした場合は248,800円(税込)になります。

ハイエンドで使いたいが軽い物が欲しい場合

MacBook Airの重量は1.24kgです。MacBook Proは1.60kgから(旧筐体は1.4 kg)で、より軽い製品を求める場合はMacBook Airになります。
現行のMacBook Airは冷却ファンが無いため、長時間の演算が必要な用途などでは、冷却ファンを搭載しているMacBook Proの方が性能面では有利になります。一般的な用途ではパフォーマンスが高い状態が長く続くことは無いので、MacBook Airで問題ありませんが、映像作成、データ分析などを日常的に使いたい場合はMacBook Proが適しています。

14インチモデルはメモリ16GB、ストレージ512GBからで、価格は288,800円(税込)からになります。
メモリやストレージはこのくらいあればとりあえず問題ありませんが、必要に応じてメモリを32GB、ストレージ1TBなどを選択しましょう。

Appleのサイトでハイエンドモデルをカスタマイズした例

よくわからない場合のMacBook Proの構成例

14インチモデル
メモリ16GB、ストレージ512GB
288,800円(税込)
メモリやストレージ容量は用途の応じて増やしましょう。

SoCはApple M2 ProかM2 Maxが選べます。最小構成の10コアCPU、16コアGPU、16コアNeural Engineでも問題ありませんが、用途に応じてGPU量が増やせるM2 Maxなどを選びましょう。

一応Windows製品の軽量製品は1kgを切っている事は忘れないようにしましょう。

よりハイエンドな用途で使いたい場合

画面サイズがより大きい16インチのMacBook Proも選べますが、基本的なスペック自体は14インチモデルでも同じです。

16インチモデルは2.15kgからになり、14インチモデルより500gほど重くなります。
さらにACアダプタが140Wタイプになります。フル機能のACアダプタは、USB Type-Cで一般的な容量の100W以下ではなくなるので注意が必要です。

動画編集、デザイン、データ分析、プログラミングなどより高度な機能を大きな画面で使いたい場合はこのモデルでも良いでしょう。
ポイントはSoCをApple M2 Maxなどを選択する事になります。

メモリ16GB、ストレージ512GBからで348,800円(税込)になります。SoCをApple M2 Maxにした場合、M2 Proに比べてGPUコアが2倍近い30コアからになり、画像編集、AI等を使う処理でより効果を発揮します。

とにかくハイエンドなMacBook Proの構成例

16インチモデル
Apple M2 Max 12コアCPU、30コアGPU、16コアNeural Engine
メモリ32GB、ストレージ512GB
432,800円(税込)

メモリやストレージは用途に応じて増やしましょう。
筐体は大きくなる方が一般的には熱処理で有利になるため、より長時間安定して高性能を維持できます。サイズや重量が気になる場合は14インチでもかまわないです。
ここまでくると、Apple M2 Maxを最大構成の38コアGPUにする差額は2.8万円なので、多少の余裕がある場合はよりコア数の多い物にする選択肢もあります。

出先でいつでも使う必要が無い場合

出先でいつでも使うので無ければ、Mac miniを使うという方法もあります。
例えばホテルの部屋で使えれば良い場合、1.18kgのMac mini本体、ケーブル、キーボードとマウス、ポータブルディスプレイもしくは、ホテルのディスプレイに接続して使えば普通に使えます。

MacBookなどを持ち運ぶのと同じような重量で価格はだいぶ安く84,800円(税込)からになります。

Windowsの方が良い場合

MicrosoftはApple SiliconでのWindows 11の使い方について情報を公開していますが、MacでわざわざWindowsを使う必要性は薄れています。
どうしても使う必要がある方以外は使う必要も無さそうですが、どうしても使う場合は、このような情報を参考にしましょう。

MacBook Airはパフォーマンスなど含めて総合的に設計されていますが、Windowsの場合は各社が、特徴のある製品を提供しており、より軽量な製品などを提供しています。
また、NVIDIAのGPUを搭載したモデルなどもWindowsでしか選べないので、用途によってはMacは選択肢から外れることもあります。