Intel Meteor Lake VPUをデモ

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Intel Meteor Lake

インテルは2023年後半に予定している次世代製品のMeteor LakeのVPU実機デモや関連情報を、台湾で行われているComputex 2023にあわせて2023年5月29日に公開した。
Meteor Lakeは同社がIntel 4と呼んでいるプロセスで製造される製品のコード名で、同社として初めてEUVを採用し、本格的なチップレット構造になるなど、様々な特徴がある製品。2023年後半の市場投入を予定しているが、今回のデモでは少なくとも実機に搭載できる製品レベルのサンプルは出来ていることもわかる。

Meteor LakeCPU部分は同社が初めて導入するEUVを採用したプロセスで製造し、GPUやVPU(NPUの事)などは外部(TSMC)で製造した物を一つのパッケージに組み合わせる、同社がFoveros 3Dと呼ぶチップレット構造になる。

この製品ではいくつかの注目ポイントがあるが、そのなかで同社がVPU(Visual Processing Unit)と呼ぶNPU(Neural network Processing Unit)関連機能はAI関連機能を本格的に強化するという意味となり、今後のPCの進化としては重要な部分となる。
コンピュータとして一般的な演算はCPU、グラフィック関連はGPUが扱っており、従来の製品でもこれらの機能が含まれていたが、NPUはAI関連機能に特化した機能になる。
NPUの搭載で、AI関連をCPUやGPUを使わずに、NPUにオフロード出来るようになる事が特徴となる。

スマートフォンでのAI関連機能は先行しているが、他社のPC関連では、Apple SiliconではNural Engine、AMDの一部製品ではRyzen AIの搭載があり、PCでのNPU搭載は徐々に進んでいる。インテルは外部チップなどとして提供し、一部に採用機種があったが状態だったが、Meteor Lakeからプロセッサ内にその機能が搭載されることで、PCへのAI関連機能の搭載が標準になっていく模様だ。

Intel Meteor Lake demo
Meteor LakeのVPUをつかってStable Diffusionで画像を生成したデモ

今回デモしたのは、同社が開発したノートパソコンに搭載されているMeteor Lakeで、Stable Diffusionを使って画像を生成するデモ。
VPU(NPU)だけを使って20秒程度で画像を生成するデモを実施した。
VPU関連では他にもウエブカメラの画質向上などの機能もあり、これらの機能や画像作成関連などで活用されることが期待されている。

Intel Meteor Lake

インテルのアドバンテージは、x86関連のハード、ソフトのエコシステムにあり、AI機能を搭載することでそれを加速するとしている。