インテル プロセルルールの名称を変更 オングストロームの時代へ

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Intel 20A

インテルは現地時間の2021年7月26日、プロセスルールの名称とパッケージ技術について説明するIntel Acceleratedを開催した。
ここで、プロセス表記ルールの刷新が発表され、現行の10nm Super Finの後はIntel 7になり、その後Intel 4、Intel 3と続き、その後はIntel 20Aという新しい名称ルールが使用される。パッケージ技術のEMIB、ファウンドリーサービスの状況についても説明された。ここではプロセスルールの表記と概要について紹介する。

現在、半導体の微細化を表す単位はナノメートルを使用するのが半導体業界では一般的となっている。しかしインテルとTSMCでそれぞれ異なる基準で表記しているため、単純にこの数字だけで技術の優位さを比べることは出来ない。
また、FinFETなど様々な要素も絡み合うため、単純なプロセスルールでは判断することが出来なくなっている。実際に7nmから5nmなどと書かれていてもどこが7nmから5nmにシュリンクしたのかははっきりしていない。この数字はいつからか微細化のサイズの数値ではなく、世代を表す数値となってしまっていた。

インテルの今後のプロセスルール

そんな中で、Enhanced SuperFinと呼ばされていた次世代プロセスはIntel 7へ、従来は7nmだった物をIntel 4へ、次がIntel 3、その次がIntel 20Aになり、オングストーロームの時代(the angstrom era)へと名称を変更する事を発表した。20Aは英語ではTwenty Aと読む。

インテルが半導体製造で1μmを採用したのは1985年の80386(i386)。その後、2002年にPentium 4で90nmプロセスを使う事を発表した頃にマイクロからナノを使用している。90nm以前のプロセスはマイクロメートルで0.13μメートルと表記されていた。

オングストロームの記号はÅを使うが、インテルではAを利用する。SI単位ではない。
1nmは0.001μm。1オングストロームは0.1ナノメートルで、100ピコメートル。Intel 20Aは従来の名称なら2nm程度に該当する。2002年までの表記の場合は0.002μmとなる。

本当に2nmになっているのなら、Intel 20Aは2024年頃に市場に投入される予定なので、約40年間で1/500にシュリンクする事になる。

Intel 7

10nm SuperFinの次のIntel 7はワット当たりのパフォーマンスが10-15%向上。クライアント向けはAlder Lake、データセンター向けはSapphire Rapidsで採用される。2021年後半登場。

Intel 4

2023年に製品が登場するIntel 4はEUVを使用しクライアント向けはMeteor Lake、データセンター向けはGranite Rapidsで採用される。

Intel 3

Intel 3はEUVの利用が拡大するなどIntel 4をさらに改良し、ワット当たりパフォーマンスが18%向上。

インテルの半導体プロセスの革新

2024年のIntel 20Aではゆがみシリコン、Hi-K Metal Gate、FinFET、SuperFinに次ぐ、RibbonFET、PowerViaを採用する。

Intel 18A

さらにIntel 18Aも2025年初頭に向けたIntel 18Aも開発中としている。

https://www.intel.com/content/www/us/en/events/accelerated.html