Oct 242010
 

2010年10月に発表されたMacBook Airのインスタントオンとは、今までのMacBookを含むノートパソコンが備えていたスリープ機能に他ならない。
30日間のスタンバイ時間もどのノートパソコンでも備えるハイバネーションという仕組みと、放電しにくいバッテリというだけの話で目新しいところは特にない。
しかし、MacBook Airの復帰機能は通常よりも非常に高速だ。

スリープ

そもそもノートパソコンに限らず、すべてのパソコンでスリープ機能は特に珍しくもなく、例えばWindows 7のスタートメニューからシャットダウンの横にある矢印ボタンを押せばスリープというのが出てくる。
これをクリックすると、パソコンの画面が消えることがわかるだろう。これでパソコンはスリープ状態に移行した。
現在の状態を維持するために最低限必要な電力だけを供給して、それ以外の無駄な電気を使っていない状態になっているということだ。
この状態を維持するためにはどうしてもバッテリなど電力を必要とする。現在の状態を維持するために、メモリへ電気を供給し続けなければならないためだ。
しかし、他の回路には電力を供給しないので、状態を維持するための最低限必要な電力しか使わない。

スリープから復帰するのにかかる時間は機種にもよるが2から3秒程度だろう。
MacBook系は若干速いようだが、それでも2秒弱と見ておいた方が良いかもしれない。

このスリープ機能をうまく使えば、ノートパソコンを使いたいときに開けばすぐに使える状態になる。
一般のノートパソコンは電源入れたまま液晶を閉じればこのスリープ状態になるため、特に何か操作する必要はない。
スリープ状態から復帰するのは液晶を開くだけということが多いが、電源ボタンなど何かボタンを押さないと復帰しない機種もある。

携帯電話やスマートフォンが一瞬で起動しているように見えるのはこのスリープ状態から復帰しているだけのことだ。ただし、携帯電話などは電話の着信を監視するための回路などにも電力を供給する必要がある。
一方、全く電源を入れていない状態からパソコンでも携帯電話でも使えるようになるまで時間がかかるが、これは本体を初期化したり、OSなどを使える状態にするまでどうしても時間がかかるためだ。
全く電源を入れていない状態から復帰するためには、一般的なパソコンなら1分前後、携帯電話などでも同程度の時間が必要だ。
この電源を入れていない状態からの起動をコールドブートなどと言う。
もちろん、この電源を入れていない状態はバッテリなど電力を消費しない。

ハイバネーション

このスリープ状態と電源を入れていない状態を兼ねるのが、ハイバネーションという仕組みだ。これは機種などによって名称が異なるが、Mac系ではディープスリープ、Windowsでは休止状態という名称になっている。
Windowsでは休止状態を使う状態にしていないと、このメニューが出てこない場合もある。

これは、スリープモードで維持する必要のあるメモリの内容を、HDDやSSDなどに書き出し、メモリなどに電力を供給しない電源を切っている状態のようになる。

Macではスリープとディープスリープをユーザーが選ぶことは出来ない。Windowsではスリープから一定時間経過した後、休止状態に自動移行する機能があるが、Macでもこのディープスリープには自動的に移行する。

復帰するためには、HDDやSSDに書き出しているメモリの内容をメモリに戻すという動作が必要になるので、スリープ状態の復帰より時間がかかる。
しかし、電源を完全に切った状態から復帰するよりは速いし、アプリなどを起動した状態に復帰できるという利点がある。

このハイバネーションはバッテリを消費しない。
しかしバッテリは使っていない状態でも放電する。一般的なノートパソコンは数週間から1ヶ月程度はバッテリは空にならない。

しかし、2010年に発売されたMacBook Airはディープスリープからの復帰でも3から4秒程度。SSDなどが高速だとしても3Gbit/sで2GBのデータをメモリに書き戻す時間はよりも速い。
これは、一般的な単純なハイバネーションを発展させたシステムによって実現していることがうかがわれる。

新MacBook Airのインスタントオンは、基本はハイバネーションなどと同様だが、OS、ハードウェアをすべて自社開発するAppleだから出来る様々なカスタマイズから実現していると想定される。
具体的な技術に関しては公開されていないので今のところよくわからない。

まとめ

完全に電源を切った状態からの起動がコールドブートで時間がかかる。
HDDやSSDにメモリの内容を書き出し、復帰させるのが休止状態ディープスリープ
メモリなど最低限の部分にだけ電力を供給し、すぐに復帰できるのがスリープ
MacBook Airのインスタントオンは独自の技術によって、他製品より高度な方法を用いて実現している。

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