アップルが2012年6月に発表したMacBook Pro Retina displayモデルはメモリとSSDが従来機種と異なっている。
メモリ
従来のMacBook Proや一般のノートパソコンはメモリはスロット式で、交換などが比較的簡単にできるようになっている。しかし、薄型のMacBook AirやUltrabookはメモリーはマザーボード(ロジックボード)に直付けになっているように、MacBook Pro Retina displayモデルも同様に直付けになった。
つまり、メモリを後で増設しようにも不可能ということだ。しかし、パソコンのメモリは購入時に決めたメモリを増設しようとする方は少数派で、購入時にある程度のメモリを入れておけば、あとはそのままという使い方が多い。
つまり、初めに将来の使い方も含めメモリ量を決めて購入する必要がある。
メモリ量は8GBから16GBへ変更するのにかかる費用は17,600円。
1600MHzのDDR3Lメモリを使用しているが、現在同等のSO-DIMMはほぼ販売されておらず価格が高いかどうかは判断しづらい。ただ、4GBのSO-DIMMは2枚で5,000円程度なので若干の割高感はある。
SSD
一般的なノートパソコンは2.5インチのHDDやそれと同等サイズのSSDを搭載している。
このサイズのHDDやSSDは多くのパソコンに採用されており汎用性がある。Ultrabookではこのスペースがないことから、一般とは異なるサイズのSSDが使われることが多い。
その中でも、一般的なHDDが入るようにした物もいくつかあるが、より薄型化を追求すると厚みが9.5mm程度あるHDDを入れるスペースは無い。
MacBook Airなどは事実上専用のSSDを採用しているが、これとおそらく同等のSSDを採用したのがMacBook Pro Retina displayモデルだ。
容量は256GB、512GB、756GBの3種類が用意されている。価格差は512GBから758GBにする場合、44,000円プラスとなる。
SSDの価格は、2012年6月現在の秋葉原では256GB品が2万円から3万円程度なので、若干の割高感がある。
一つ希望の目が見えるのはSSDだけはモジュール方式と言うことだ。事実上この機種専用のSSDを使用しているが、物理的な取り外しや交換は比較的簡単に可能となっているようだ。
とうぜんながら、交換部品が無ければ話にならないが、将来1TBのSSDなどが比較的リーズナブルに提供されれば、交換しようと思えば出来るようになっている。
この構造はMacBook Airと同様だが、MacBook Air用の交換用SSDはまだ提供されていない。