Appleは2020年6月に、Mac製品に使用するCPUをIntel CPUから自社開発品のApple Siliconに移行することを発表しました。
PowerPCからIntelへの移行時には2005年に発表し、2006年に最初の製品がリリースされ、主要製品も2006年中に発売され、かなり順調にハードウェア自体の移行は完了しました。
Appleは2020年6月の発表時にIntelからApple Siliconへ約2年間で移行を完了する予定とし、IntelベースのMac向けmacOSの新バージョンのサポートとリリースを行い、IntelベースMacの開発も続けるとしていました。
IntelからAppleのApple Siliconへの移行では、2020年11月に最初の製品が登場、移行が難しいと思われたハイエンド製品のMac Proも2022年3月にMac Studioが登場し、実質移行が終わっているようです。
Mac ProがMac Studioに移行したのか、Mac Proの本当の後継に見える製品や、IntelベースのMacがまだ登場するかは不明です。
2年間で移行を完了するというのが、いつからいつなのかが不明ですが、2020年11月から2年間なら2022年11月になります。2年11ヶ月なら、2023年10月になります。いつが移行完了なのかは不明ですが、Apple Siliconを使用した主要製品は2022年までに登場しているので、実質移行自体は終わっていると考えるのが良いでしょう。
ハードウェアは移行したとして、気になるのがOSの対応状況です。特に2020年前後にIntel Macを購入した方にとって、最新版OSのリリース、セキュリティアップデートがいつまで続くかによって製品の実質的な寿命も変わってきます。
Mac OS X、OS X、macOSの推移
10.0 Cheetah | 2001年3月 | 初のMac OS X |
10.1 Puma | 2001年9月 | |
10.2 Jaguar | 2002年8月 | |
10.3 Panther | 2003年10月 | |
10.4 Tiger | 2005年4月 | Intel対応版 Classic環境の最終サポート版 |
10.5 Leopard | 2007年10月(2007年初頭から延期) | PowerPCの最終サポート版 |
10.6 Snow Leopard | 2009年8月(3ヶ月程延期) | |
10.7 Lion | 2011年7月 | 名称からMacが消えて「OS X Lion」になる。2021年に無料化される |
10.8 Mountain Lion | 2012年7月 | 2021年に無料化される |
10.9 Mavericks | 2013年10月 | これまで有料だったアップグレードが無料化される |
10.10 Yosemite | 2014年10月 | |
10.11 El Capitan | 2015年9月 | |
10.12 Sierra | 2016年9月 | |
10.13 High Sierra | 2017年9月 | 名称が「OS X」から「macOS」になる。 |
10.14 Mojave | 2018年9月 | |
10.15 Catalina | 2019年9月 | |
11 Big Sur | 2020年9月 | Apple Silicon対応版、バージョン番号が10.xから11になる。 |
12 Monterey | 2021年10月 | |
13 Ventura | 2022年10月 | |
14 Sonoma | 2023年? | |
15 ? | 2024年? | Intel CPUの最終メジャーアップデート対応になる可能性 |
2011年からMac用のOSも1年に一度のメジャーアップデートがありますが、それまでは2年前後置きのアップデートで、アップデートが1年に一度で固定されていたわけではありませんでした。
特にPowerPCからIntel CPUへの移行期はOSのアップデートが2年おきくらいなので、現状と比較するのが難しいです。
PowerPCからIntel CPU移行時の各種サポート状況
2006年 Intel Mac発売 10.4 Tigerで対応
2007年10月 Intel、PowerPC対応 Mac OS X v10.5 Leopard
2009年8月13日 Leopard の最終安定版 v10.5.8
2009年8月 Intel CPUのみ対応の Mac OS X v10.6 Snow Leopard
2011年6月23日 Leopard の最終OSセキュリティアップデート
2013年9月12日 10.6 Snow Leopardの最終セキュリティアップデート
単純には比較できませんが、PowerPCからIntel CPUへの移行時は翌年のメジャーアップデート版でメジャーアップデートは終了。セキュリティアップデートも2年後には終了しています。
これと同じ状況なら、Intel MacのOS、セキュリティアップデートは2023年に終わってもおかしくありませんが、2022年に出たmacOS 13 Venturaが対応しているので、その3年後くらいの2025年くらいまでは、少なくともセキュリティアップデートは対応するでしょう。
注目は2023年のメジャーアップデートでIntel Macへの対応をするかです。
2023年のWWDCでは特に何の発表もされなく、2023年秋のメジャーアップデートSonomaの互換情報では、通常と同等の5年程度のサポートが掲載されただけです。
このまま行くと、Intel CPU搭載Macのリリースはモデル毎に異なりますが、2024年のメジャーアップデートがIntel CPUの最終メジャーアップデート対応になる可能性があります。
現在のモデルが何かによりますが、2024年のOSが対応するモデルの場合でも、セキュリティアップデートまでを考えると2026年が最終的な使用期限となります。
それ以前のモデルの場合は、2023年から2024年の移行を検討しましょう。
[…] Intel Mac用OSのサポートはいつまでか […]
コメントは締め切りました。