東芝は2008年5月8日、経営方針説明会を開催した。この中でグローバルPC事業の年平均成長率を18%にするなど、PC関連でもいくつかのトピックがあった。
2007年の東芝のグローバル売り上げは1兆400億円で2010年にはこれを1兆7,000億円にするという。
2007年のPC出荷台数が2.7億台として、そのうち東芝が占める割合は4%程度。
PC Market Still Strong In Q4 With Solid Growth Across Regions, According to IDC IDC
Gartner Says Worldwide PC Market Grew 13 Percent in 2007 Gartner
このデータから、東芝の2007年PC売り上げと2010年の目標をざっくり試算してみるとこんな感じになる。
年 | 全体成長率 | 世界出荷台数 | 東芝伸び率 | 東芝出荷台数 | 東芝売り上げ | 平均単価 |
2007 | 14% | 2億7,000万台 | 4.0% | 10,80万台 | 1兆400億円 | 96,296 |
2008 | 13% | 3億0,500万台 | 4.5% | 13,70万台 | 1兆2,400億円 | 90,000 |
2009 | 10% | 3億3,500万台 | 5.0% | 16,80万台 | 1兆4,300億円 | 85,000 |
2010 | 7% | 3億5,900万台 | 5.5% | 21,50万台 | 1兆7,200億円 | 80,000 |
PC市場の成長が鈍化し、平均単価も下落するが、東芝のシェア自体は若干増えるという、東芝の予想にあわせた筆者の妄想。
2010年頃にPC自体がどのような位置づけになるか難しいところがあるし、PCが今後高くなることはあり得ないだろうが、インドや中国、ロシア、アフリカなどでは確実に伸びるだろうから、この予測自体あまりに突飛なものにはならなそうでもある。
発表会の中で、差異化商品としたSSDや燃料電池搭載機などは、予想できる新技術の流れの中にあり、PCとモバイルの融合製品などは興味深いところだが、高性能分野のAVノートPCはどうなるかわかりにくい気になる部分だ。
SpursEnginを採用したものは2008年中頃には登場(おそらくCentrino 2のタイミング)するのだろうが、今回は超解像機能としか公表していない。
この機能はDVDなどSD画質をHDにアップコンバートする機能だ。現在あるSD画像を、REGZA LINKなどで簡単に大画面テレビなどで高画質に再生できるという機能を押してくるのだろう。
Blu-rayをすぐに搭載することはないだろうからこそ、SpursEngine自体が持つ機能を活用し、これ以外のサプライズも期待したいところだが、長い目で見る必要があるのだろうか。
東芝2008年度経営方針説明会
ちゃんとした記事
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