ほぼ同じスペックの新品のノートパソコンなのに、5万円の製品と10万円の製品があるとします。この価格の違いはどこからきているのでしょうか。
実際に数字上のスペックは同じでも様々な部分が異なっています。

例えばCPU、メモリ、ストレージ、液晶のサイズと解像度、厚みがほぼ同じなのに、価格が全く違う製品があります。
パソコンの性能はこれらの機能の違いが影響しますが、実際はさらに様々な要素で決まってくるため、スペック上同じでも単純に全く同じ性能にはなりません。

開発コスト

例えばCPU関連では全く同じCPUを採用していても、そのCPUの性能を最大限に生かすVAIOのVAIO TruePerformance、dynabookのエンパワーテクノロジーなど、独自の冷却機能などを活用して通常よりも高速に動作するような機能を組み込んだハイエンド製品があります。
これらは基本的な冷却機能ではなく、各社独自に開発した特殊な冷却機構によって実現しており、開発コストも製品自体の部品や製造コストも高くなります。

このように独自の機能を各社開発しており、開発コストがかかればかかるほど、スペックに表れないところで開発コストは積み上がっていきますが、同じスペックに見えても価格が高い製品はより快適に使えるようになっています。
実際にはこのような開発コストはほとんどかけなくても、パソコンの製造は可能です。IntelなどのCPUを提供している会社は、こうやって開発すればパソコンが作れますというリファレンスボードを提供しています。これをそっくりまねして作れば開発コストはほとんどかかりません。
前述したような高性能は製品は、独自により高性能が出せるような設計をしているため、開発コストが高くなって、製品価格にも反映しています。

また、パソコンの性能には直結しないが、他の部分で効いてくるような部分もあり、例えばパソコンをホストとしたUSB Power Deliveryの出力も、回路を最低限にした製品からの出力をオシロスコープでみると不安定になっていたりなど、設計や部品のコストを下げて関連機能が低くなっている製品もあります。

部品コスト

見た目でわかる部分では、筐体の素材があります。
カーボンを使った筐体、アルミ削り出しの筐体など、外観や重量、冷却性能、Wi-Fiなどの電波、全体の剛性などのバランスを配慮したこったデザインの筐体を提供しています。
これがプラスチック製になっただけで、スペック上はほとんど変わらなくても、冷却性能、全体の剛性など様々な部分で影響します。

スペック上は全く同じだが、性能が全く異なる代表的な部品に液晶パネルがあります。
液晶パネルはサイズと解像度、液晶の方式くらいしか違いが無いと思っている方も多いようですが、実際はこれ以外にも違いはあり、スペック上は全く同じでも、画面の視認性、発色が全く異なる部品コストが全く違う液晶パネルが存在します。高性能なパネルが100とすると50やそれ以下のパネルがあり、こういった部分も部品コストに反映されます。

バッテリーの性能や容量も価格に直結します。
ノートパソコンの場合はバッテリーを内蔵して数時間動作しますが、低価格な製品ほど、より低コストで動作時間が短い容量の少ないバッテリーを搭載しています。

サポート

パソコンは購入されてから5年程度使われていると言われています。
その間、保証が切れても何かあったときのためにサポートを提供する必要がありますが、このサポートにもコストがかかり、最終的には製品価格に反映されます。

サポートを提供していても、日本での電話サポートなら日本国内の日本人によるサポート、外国での日本語がうまい人によるサポートはコストが全く異なります。
また、故障した場合の修理等のサポート対応に関しても、安いパソコンのみを販売している会社と、高性能な製品を提供している会社では全く異なります。